2010年10月07日

岸裕司氏発表

PTA改革からスクール・コミュニティへ
〜習志野市立秋津小学校とPTA&秋津コミュニティの実験
秋津コミュニティ顧問・習志野市立秋津小学校PTA元会長
岸 裕司

 はい、こんにちは。あ、おはようございますです。
 えーと、寺脇さんが長くなるのは予想通りで、だから一番最初に登壇いただいたんですが。でも、時間調整しながら予定通り進めて行きたいと思います。

 僕は、千葉県習志野市秋津という所に30年前から住んでおりまして、3人の子どもがいます。現在、もう3人とも成人をして、上の2人は結婚し、孫が3人いる立場なんですけれども、その3人の子どもが通ったのが習志野市立秋津小学校なんですね。で、縁があってPTAの役員を7年やりました。最後はPTA会長をやったんですけれども、丁度今日のテーマに僕のPTAに関わったこととですね、リンクします。

 それから秋津コミュニティと言いまして、今日まで続く生涯学習の推進団体を18年前にPTAから独立するかたちで立ち上げまして、現在も、いわゆる普通の公立小学校である秋津小学校を拠点にして、秋津コミュニティのさまざまなサークルが授業参画はもちろんのこと、学校という施設の一部をコミュニティルームという生涯学習施設として開放していただいたり、また、教室だけではなくて、学級花壇も借りて活動しています。子どもの数が減るということは、教室が空くだけでは無くて、実は花壇も空いちゃうんですね。それを少なくなった先生、教職員だけで世話しようとすると大変なんです。学級数が減ったから、校地の敷地が減るかっていうとそんなことはないんですね。 敷地だけ広くて先生の数が減れば、先生の負担は大きい。ですから、300平米ほどの敷地を借りて花好きの方は花の栽培をしたり、または野菜を作ったりですね、そういう場所として使うように開放してもらいました。あと、陶芸窯も借りてますが。

 で、お手元の資料の12ページをちょっと見ていただきたいんですが、ここに新しい公共宣言、12ページの下段にですね、4行有ります。ちょっと読ませていただきます。“人間の中にもともと存在する、人の役に立つこと、人に感謝されることが自分の歓びになるという気持ちと、そうした気持ちに基づいて行動する力。それをもっている人間は、公共性の動物だといえるかもしれない。「新しい公共」では、国民は「お上」に依存しない自立性をもった存在であるが、それと同時に人と支え合い、感謝し合うことで歓びを感じる。それが「新しい公共」が成立することの基盤である。”
 この文章、僕読んでですね、いまの秋津の状態、秋津コミュニティの状態に近いんじゃないかと思いました。そこで、そのきっかけがPTA改革だったということを含めて、今日お話させていただきたいと思います。

 それからこの文章の中に「国民」とあるんですけれども、私のワイフが在日の朝鮮人三世、国籍は大韓民国なんですが。そういうこともあってですね、現場で使うときは「国民」だけではなく「市民の権利」と解釈しています。それじゃぁ、順次パワーポイントで。

秋津の3つの実験
(※ご覧になり易いPDFはこちらにございます。)

 秋津がやってきたことは3つです。いわば実験というふうに言えるかも知れませんが。
 1つ目は秋津小学校の授業や行事に保護者や地域の方々が参画すること。
 ざっと計算すると、年間で延べ2万人の大人が参画しています。で、学校というのは年間の約200日間営業しているんですね。ですからさまざまな授業への参画を、僕は、学社融合の中の狭い意味の学社融合、年間日数が少ないという意味で「狭義の学社融合」と呼んでます。
 2つ目は、秋津小学校という建物は年間365日建っている訳ですから、ここをコミュニティルームとして住民の生涯学習活動の拠点として使うことにより、延べ1万人が出入りして利用しています。で、これは年間通して使用するという意味で「広義の学社融合」と言っています。
 3番目ですけれども、とは言っても今では地縁もなければ血縁も殆ど崩壊してしまっている時代です。そこで、人と人を繋ぐためには新しい発想法が必要なんですね。そこで僕らは子どもの縁、子どもの縁を介して人と人を繋いで行こうという意味合いの「子縁(こえん)」で人つなぎをしています。

 それら3つを成立させてきた中で基本的に大切なのは、PTA改革時からの一貫した考え方と、推進法があります。
 それは、何をするにも互いの立場を尊重し、互いにメリットを生むWin&Win、「融合の発想」と私は言っておりますが、で実施すること。配布資料の6ページ・7ページに今回のこのスライドの主要画面を掲載しています。特に融合の発想については、6ページの上段に私の定義を書いておりますので、お読みいただければと思います。

 融合の発想を学校や地域に当てはめて使うためには、保護者と教職員がWin&Winしなければダメなんですね。だから、PはPとしてのメリットがあり、TはTとしてのメリットがある状態を意図的に考えながらやってきたのが私のPTA改革ということです。
 また学校や教育委員会もそうです。例えば学校施設開放の認可をする教育委員会にメリットが無ければ、教育委員会も開放する意味を持ちません。ですから教育委員会も学校もさらに利用する住民もWin&Winすることが大切です。具体的にはコミュニティルームを行政が管理するのではなくて、住民に鍵を預けてもらって自主的に運営するというやり方です。そうすれば、人件費がかからないので教育委員会にメリットがある生涯学習・社会教育の推進ができますから。

 それから、子どもはもちろんですが、お母さん、またはおばあちゃん。広い意味での住民全体がWin&Winするようになっています。開放施設での例では、放課後子ども教室を実施したり、その事により、今は崩壊していると言われている多世代交流が身近な小学校でできています。

 また、お母さん、おばあちゃんだけではなくて、親父たち、子どもと親父もWin&Winです。
 例えば休日でないと行けない、または夜間でないと行けないというようなお父さん達が結構います。だから、休日、土日や休日に子ども教室を開設すれば、お父さん達だって学校で子どもたちと関わることができるんです。だから、学校・子ども・親父もWin&Winです。

 そして親父たちは各種の学校教材を作っているんですけれども、教材作りやモノ作りそのものが、実は親父たちの居場所になっているんです。
 こういう考え方を元に、学校教育の充実であると同時に地域社会にもメリットが生まれる「学社融合」をしています。

 最初に申し上げた学校と住民がWin&Winするあり方として、住民が様々な授業に参画している様子をスライドで説明します。
授業に年間2万人が参画 学校と住民がWin&Win
 左の写真のおじいちゃんは元々は少年サッカーのリーダーだったんですけれども、今は4年生の国語の授業には落語の単元があることから、それをこの方が授業しています。先生だけではなくて地域の落語好きの方が実際に落語をやる。そのことによって子どもたちが様々な人と触れあい、落語を学ぶことができる。で、この時は「寿限無」を演じたそうですけれども、後で聞いたらですね、評判が悪かったと。非常に長くて子どもたちからは「おじさん疲れるよ」とのことでした。

 2番目に学校・教育委員会と住民がWin&Winするやり方の一つに、学校施設開放というのが有ります。秋津小学校コミュニティルームの場合は、学校長が管理責任者ではなくて学校長から切り離して、教育長が管理責任者になっています。ですから、休日や夜間に学校長を含む教職員が出勤する必要は全然ありません。そのことによって、住民自治で施設を使える。こういうあり方が秋津のやり方です。

学校・教育委員会と住民がWin&Win 教育長が管理責任者。校長ではない。
 右上にはサロン秋津というのがありますが、これは高齢者団体、社会福祉協議会秋津支部が、5年程前からコミュニティルームで始めたんですけれども、月2回お年寄りの集まりです。だけれども、学校の開校時間帯に催していることから子どもたちと廊下ですれ違ったりですね、また、子ども自身が「おじいちゃん、何をやってんの?」と自然に入り込むことによってお年寄りは心の癒しが得られたり、または核家族化が激しい世の中であっても、地域のおじいちゃんおばあちゃんと、子どもたちが触れ合うことが居ながらにしてできるんです。こういう状態を生み出しています。
 左下の様に花壇も開放し、花壇好き、お花の栽培が好きな方々が、教職員を煩わせないで、自分達の楽しみとしてお花の栽培をすることができる。このことも学校にも地域社会にもWin&Win、双方にメリットがあるやり方です。

 また放課後3時半から5時まで学校施設を使い、お母さんとおばちゃん達が主宰でやれることを自主的に提案していただいて様々な子ども教室をやっています。
子どもとおばちゃんがWin&Win
 右下のように、地域のおばちゃんで、塾の先生なんですが、そのおばちゃんが「秋津の子どもだったら算数やってあげたいわ」と。そうすると中学生も数学をやって欲しいということで数学教室も開いています。このときも教職員の出勤義務はありません。もう、今年で6年目に入っています。

 さらには特に、休日は親父が担当。左の上はうどん作り教室であるとか、僕もときどき科学教室をやったりですね、工作好きの工作クラブのおじさんたちは、様々な工作教室をやっています。
子どもおやじがWin&Win
 ここに写っている、これは電気スタンドですけれども、風船を膨らませてそこに和紙を貼って乾いたら風船を割ればですね、左の様な電気スタンドになる。で、この右に写っている可愛い女の子、可愛いでしょう? 僕の孫のアカネちゃん。

 実は僕の長男は、1回まちを出ているんですね。で、東京に住んでいたんですけれど、去年の3月に「アカネちゃんを秋津小学校に入学させたい」と、息子が言いましてですね、東京から子ども3人、ああ、当時は2人連れて秋津にUターンして来ました。で、3人目が秋津で生まれ、長男自身も秋津小学校の出なんですね。Uターンすることによってまた子どもが増えてまちが活性化して行く。こういうことが僕は必要なんだと思うんです。一種の心の故郷というのも様々な方が関わることによって、子どもの心を育成することができるんじゃないか、と思います。
 こんな各種の子ども教室、秋津では「秋津・地域であそぼう!」と呼んでいますが、年間では240日間、学校の開校日数よりも40日多いことを地域主体でやっています。

 3番目は人繋ぎは子縁(こえん)で。
学校・子ども・おやじがWin&Win
 特にお父さん達っていうのは忙しい。だけれども好きなことだったら参画するんですね。例えばモノ作りが好きなお父さんだったら飼育小屋を作ったり、余裕教室の一室を先生の要望で低学年用の図書室に改造したりと。こういうモノ作りには、結構集まってくるんです。この状態は、お父さん達にとってもやっぱり居場所なんですね。だから学校が教育教材として充実するものを得られるメリット、お父さんにとっての休日の楽しみの居場所を得られるメリット、だから学校とお父さんのWin&Win。
 ちなみに子縁を僕なりに定義すると、下の方に書いてありますが、“子縁は子を持つ親はもちろんであるが、何らかの事情で子供をもたない若夫婦や、子や孫などの居ない、または同居していないお年寄りなどにも拡大させて、地域社会で様々な人と人を繋ぐ新しい縁結びの考え方”。
 例えば独居の方って非常に増えたんですね。日本全国の1世帯平均人数は2.43人。3人いないんですね。であれば、孫に会いたいけど同居していない。だけど地域の孫だったらいるじゃないかと、子どもとお年寄りを学校を拠点につないでいく。そういう状態を生み出して行くことが大切なんじゃないかと。ということで、親父を引っ張り出すにはモノ作りがいい、というふうに私は経験的に思います。

 そうすると、どういう効果が生み出されるか、そういうことを意識して大学生などが調べてきたことの1つがこのデータです。
中学生に追跡調査
 これは、秋津小学校を卒業すると第七中学校というところに行きます。第七中学校には秋津小以外に2つの小学校からも来ています。だから小学生に訊いても分らないことが、中学生に訊いたら分る。ということで訊いたものです。

 で、上の図には、今中学生だけれども、「小学校のときに放課後や休日、自分の小学校に何回くらい行ったか?」と訊きました。すると、秋津小卒業生がだんとつに多いんですね。つまり、放課後であろうが休日であろうが、学校が居場所になっている。
 で、下の図の方は、今は中学生だけれども、「中学生になってから母校の小学校に放課後や休日に、年間何回くらい行きましたか?」と、訊いたんです。そうするとやはり圧倒的に秋津小卒業生の方が母校に来ているんです。
 この事実から、幼少期からの様々な人々との触れ合い経験が子ども自身の故郷意識を醸成し、しかも中学校にまで連続しているんじゃないか、と考えることができるんではないか、と思います。

 じゃ、今度は高校生になったらどうかということで、上の方の図は2本の棒線がありますが、2本の上の方の図は秋津、下の方は他の地域。他の地域というのは、横浜市・川崎市・福岡県小郡市の進学高校の男子生徒370人。で秋津の方は、秋津小を卒業し調査時点で秋津に住んでいた高校生男子26人。まあこの有効回答は60%ですが、だからちょっと人数は少ないんですけれどもね。
高校生に追跡調査
 で、「今の自分が好きですか?」という問いに対して、赤が「その通りだ」、グリーンが「どちらかと言えばそう」。つまり自尊感情が高校生になっても、秋津の少年達は他の地域の高校生より比較的高いんです。
 下の図はコミュニケーション能力に関することですけれども、「友達が話しているところに気軽に参加できますか?」の問いです。赤とグリーン、上位2つを採るとやはり秋津の高校生がかなり高い。

 何故こういう能力が培われたのかということの仮説として、やはり幼少時から自分の地域、子どもにとっては歩いて行ける範囲。そのエリアに住んでいる大人たち皆が関わることによって、無意識の内にこういう有意性が形成され、更に高校生になっても続いていくんではないか。ですから幼少期の多世代交流の効果、これが実は高校生になっても持続していくんではないか、と思うんです。

 じゃあ、お父さん達はどうか。
 例えばAさんは「活動に参加しているうちに子ども好きになった。今では地域のスポーツクラブでよその子の世話をして楽しんでるよ」。Bさんは、「コミュニティに参加するようになって、親子の触れ合いが子どもの人格をよい方向に育てるということに気づいたよ。子どもにとって一番だいじなものは大人と触れ合う時間だね」。飛んで、Fさん。「コミュニティでは皆が生きる知恵をもってる。年配の人とも一緒にやっていろいろ学んだ。人生、ずっと学ぶことがあるね。楽しくやっているよ。子どもがこんな姿を見て、何かを学んだり感じたりしていると思う」と言っています。
 つまり大人のほうも成長するんですね。
秋津コミュニティの活動は「親父力」や「人間力」を高めている

 このような秋津コミュニティ、秋津モデルと言われている状態にするにはどうしたらいいか。
 1つは家庭・学校・地域が開かれているということ。家庭も開くことによって、家族も成長していくんです。

 2つ目は、PTAが主体になっての実践が大切です。
 例えば親父の居場所を学校につくることです。様々なサークルを作ることによって、例えばパソコンクラブとか工作クラブとか比較的男性が参加しやすい、そういうサークルを作る。または現在の国の施策である「放課後子ども教室」を学校の教室でやってみたり、または学校支援地域本部事業を積極的に行ったり、または総合型地域スポーツクラブを積極的に作って学校改革から社会改革・地域改革、しかも世代間交流を伴っての健康的なまち作りを考えた、勝ち負けに拘らない、そういう総合型地域スポーツクラブづくりというのも大切だろうと思います。
 これらは秋津ではすべてやっていることなんです。

 3つ目は、コミュニティ・スクールを推進すること、これから議論されますが。

 でもね、これらは方法であって目的ではないんですね。目的は学校を拠点に生涯学習社会の実現に取り組むことなの。2006年に改定された教育基本法第3条に謳われた「生涯学習の理念」なんです。条文は“あらゆる機会に、あらゆる場所において学習することができ、その成果を適切に生かすことのできる社会の実現が図られなければならない”とあります。つまり、学校という子どもがいつでもいる場所を拠点に、大人も一緒に学び、更に学校施設を365日型で開放し、地域全体の生涯学習施設に変えていく、これがこの第3条の理念だと私は思います。その実践を、秋津モデルはやっているんです。

 秋津モデルの学校を拠点にしていつでもだれでもが集い学び合うことができる生涯学習学校の在り方を、私達は「スクール・コミュニティ」と呼んでいますが、最終的な目標は2つあります。

『誰でもが、いつでも、どこでも学べる、生涯学習のまち育てに寄与する学校と地域をつくること。』

 2つ目が、『誰でもが、安全で安心に学び働き暮らせる、ノーマライゼイションのまち育てに寄与する学校と地域をつくること。』

 特に「働く」ということですね。教職員にとって安全で安心な学校。教職員にとって働きやすい学校。これも我々は同じことと見ています。例えばコミュニティルームで子育てサークルが在れば、これから若い先生がどんどん増える中で、保育所に預けても熱があったら駆けつけなければいけない。その時に、学校に、勤務校に連れてくればいいじゃないか。1階のコミュニティルームの子育てサークルの方々が、働いている先生のお子さんを預かって、そして授業の合間にお乳をあげに来る。もし何か困ったことが在ったら、勤務校区の校医先生にお尋ねすればいいじゃない。だから働きやすい職場としての学校づくりも大切なんだと思うんです。

 最終目標はそれらを通してまちのソーシャルキャピタル全体を向上していくこと。つまり、自主的な学び、安全・安心、働きやすい学校、健康、市民自治、それら総体としてのまちの魅力により、若者家族のUターンやIターンを促すと。つまり子どもを増やして持続可能な、サスティナブルタウンにして行くということ。このことそのものが新しい公共を住民主権で創出することなんだ、と思います。
秋津モデルのスクール・コミュニティの最終目標

 以下は秋津のまちとPTAとの関わりの歴史ですが、特に重要なこと、1つ申し上げておきたいと思います。開校の6年目ですが、1986年に私も関わったんですが、PTA規約を改正しました。

 どこを改正したかというと、それまで入っていた、「学校の人事や管理には干渉しません」。これを廃止し、変えた文言は「会員相互の理解と資質向上をはかることを目的とし、本会と学校は互いに干渉することなく立場を尊重しあい、目的達成のために協力します」に変えました。目的は何かと言えば、「会員相互の理解と資質向上」。つまり、産んだだけでは親になれない時代なんだと。だから保護者は保護者らしさ学ぼう、教職員も免許を持っているだけでは納得できる授業はできないんだ。だから教職員も学んで行こう。それが我々のPTAの最大の目的です。これを作ったことにより今日の秋津小学校、及び秋津コミュニティの生涯学習を中心とした学び合い学校になって行ったと私は感じています。この全文は資料にも書いてあります。
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 そんな流れから2005年度に文部科学省より「コミュニティ・スクール推進事業」の委託校。その前にも、文部科学省の「新しいタイプの学校運営の在り方に関する実践研究」の指定を受けたりしながらですね、2006年に習志野市教育委員会からコミュニティ・スクールの指定を千葉県で最初、現在でも未だ唯一受けた学校です。
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 最後に秋津で活動しながら出来てきたキーワードが4つ程あります。

 「できる人が、できるときに、無理なく、楽しく!」
 僕がPTAに関わる前は、この逆でした。「出来ない人が出来ないときに無理して楽しくない」。だから、「子どもが卒業したら、もう2度と学校行かない」という親が多かった。また先生から見たら、「PTAの保護者の方たちが私の休日を奪う。休日に開いたバザーに何であの先生来ないの?って平気でちくられた」と。だから先生にとっても「PTAって嫌だわ。そんなPTAは辞めましょう」っていう感じでした。

 2番目、「楽しく、ゆっくり“わたし流”に!」
 秋津コミュニティの生涯学習を推進する考え方です。生涯学習は強制されてやることでは無いんだ。だれかと競うことではないんだ。私流で良いんだ。だからゆっくりで良いんだ。大切なのは楽しいということ。

 3つ目が、公共施設を借りるときの、住民の意思・市民の意識。「自主・自律・自己管理」です。

 4番目に、それらを通して「自助・共助、最後に公助のまち育て」です。出来ることは自分達でやって行こうの『自助』。助け合えることは助け合ってやって行こうの『共助』。そして、最後に行政頼みは最後の最後。最後に『公助』のまち育てです。
秋津実践から生まれたキーワード

 その下の参考に記した人数ですけれども、日本の0歳から14歳の総人口は約1千7百万人。これから退職を迎える57歳から退職直後の65歳までの総人口が幸い約1千7百万人。つまり元気なシニア1人が孫世代の子ども1人と一対一対応ができるんです。こういう時代は珍しいのです。だから、地域の元気なシニアを誘い、忙しい現職の親は子どもたちを見守ってもらえるように働きかけるととても助かるだろうということです。こんな役割をPTAが担えば、親の荷も軽くなるだろうし、優しいまち育てにもなるだろうと思います。
 最後に、学校づくりは子育ちとまち育てと三位一体なんだ、この3つは、切っても切れない関係なんだと感じています。私の発表を終ります。ありがとうございました。
≪拍手≫

フォーラム PTAは「新しい公共」を切り拓けるか(2010/08/07)
posted by pomo at 08:29| フォーラムの内容 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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